新型コロナウイルスのワクチンや治療薬開発のニュース等で治験という言葉を耳にする機会が増えた方は多いでしょう。治験は新薬開発のための臨床試験の過程の一つで、厚労省の承認が下りる前の新薬を実際に人に飲んでもらってその効果を確認するものです。
治験は参加者に高額な報酬が支払われるため、バイト感覚で参加する人もいます。実際に治験バイトを募集するためのサイトもあり、わりと気軽に参加できます。そこでここでは治験バイトを募集するサイトのおすすめランキングを紹介しながら、チケットとはそもそも何なのかや安全性なども解説していくことにしましょう。
治験バイトとは
そもそも治験バイトのことをよく知らない方もいるでしょう。治験バイトは『バイト』とついているものの『仕事』ではありません。製薬会社などの臨床試験に協力する、どちらかというとボランティアに近い形式です。ただ臨床前の薬を飲む特性上、治験に参加した人には報酬が支払われます。
この報酬が高額なこともあり、空き時間にお小遣い稼ぎで参加するケースもあります。報酬はあくまでお礼や協力金の意味合いとなり、給与と違い所得税課税の対象ではありません。
治験は健康な男女が参加できるものもあれば、年齢や性別などで条件が限定されていることもあります。また血糖値が高かったり不眠だったりと、健康に不安を抱えている人が対象のこともあります。
治験では一定期間実際に対象の薬を飲みその効果や副作用の有無などを調べることになります。通院型と入院型があり、入院型の方は一定期間ずっと拘束されることになるため報酬が比較的高額です。入院する場合は1人だけでなく一度に沢山の人が集められて、治験の期間ずっと生活を共にすることになります。
治験バイトは治験参加者を募集しているサイトに登録し、自分の条件にあったものを検索して応募します。応募したら絶対に参加できるわけではなく、応募者が多い治験の場合は選別が行われるでしょう。
健康食品やサプリメントの治験バイトもある
治験と聞くと薬の治験が真っ先に思い浮かびますし、実際に案件も多いです。ただどうしても気になるのが副作用です。
でも治験は薬だけではなくサプリメントや健康食品、それに化粧品の案件もあります。完成前の試験であることには変わりませんが、薬よりは参加するハードルが下がるのではないでしょうか。
治験バイトを募集するサイトには健康食品等の取り扱いが多いものもあるので、まずは薬以外の治験に参加してみたい方はそういったサイトを選んで登録するようにしてください。
治験バイトの安全性
上でも少し触れましたが治験バイトをするのに一番気になるのは果たして安全なのかどうかでしょう。承認前の薬を試すとなると、副作用が出ないかどうか心配になるのは当然です。
副作用については、承認された薬でも出ることがあります。治験薬にもこれまでの試験で副作用が確認されていることも多く、通常治験希望者向けの説明で詳しく説明が行われます。これに納得した人だけが治験を受けることになりますし、治験中に何らかの異常が出たら担当医がすぐに対応してくれる体勢になっています。
問題は予想外の副作用が出る可能性も0ではないことと、本当に極まれにですが後遺症が残ったり死亡するケースもあることです。副作用が出て治療が必要になるとその費用は保証されるので金銭的な心配はいりませんが、命や今後の生活に関わることになるとお金をもらっても仕方ありませんよね。
治験を行うには十分な安全対策を行うのはもちろん、厚労省の許可が必要です。厚労省がおおむね安全と判断した場合しか治験を実施できません。そのためほとんどの場合大きな副作用に悩まされることなく治験を受けることができるでしょう。ただごくわずかな確立ですが重大事故につながることもあることを覚えておいてください。
治験バイトを募集するサイトのおすすめランキング
あまり知られていないかもしれませんが、治験バイトを募集するサイトはいくつもあります。ここではおすすめのサイトを8位までのランキングにまとめました。それぞれのサイトは特徴が違うので自分の興味がある治験を見つけやすそうなところに登録するようにしてください。
第1位 コーメディカルクラブ 広い地域と様々な種類の治験を扱う
コーメディカルクラブは関東と関西そして九州で行われる治験の情報を集めたサイトで、情報量の多さと検索のしやすさが特徴です。薬の治験はもちろん健康食品や化粧品など多彩な案件を見つけることができます。
申し込みをして選ばれると事前説明会や健康診断を経て治験に参加する流れになります。登録をすると自分に合った治験情報が随時届くので、サイトを逐一チェックしなくても情報を見逃しません。
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第2位 エル・スマイル ボランティア会 健康食品やトクホの治験が見つかる
エル・スマイル ボランティア会は薬ではなく健康食品やトクホ等の臨床試験の情報が集まるサイトです。自分で治験を探すのではなくサイトに登録した健康情報をもとに情報を送ってくれます。登録情報は性別や年齢はもちろん血糖値などの健康情報も含まれ、血液検査の結果の送付を求められる場合もあります。
土日にできる案件が多く、学生さんや仕事をしている方でも参加しやすいです。他の臨床試験を紹介しているサイトに登録している場合は参加できないので注意してください。
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第3位 JCVN 登録説明会があるから安心
JCVNは45万人もの登録者がいる大手の治験バイトを探せるサイトです。全国の治験情報が掲載されていて、内容も薬や健康食品など様々です。さらに女性向けや学生向けなど対象者を絞った検索ができるのも特徴といえます。
治験に参加すると決まれば無料で健康診断を受けられたり、事前に詳しい説明があったりとサポート体制が充実しています。マイページでおすすめの治験を紹介してもらえる嬉しい機能もあります。
第4位 治験ネット 高額案件を多数掲載
治験ネットは報酬が高額な治験、女性限定の治験、持病がある方向けの治験など、他サイトではあまりない内容や条件の治験バイトを探せるサイトです。各案件には『女性限定』など知りたい情報がアイコンで表示されているので気になる治験を見つけやすくなっています。
治験に参加することが決まると担当者から電話で説明がありますが、その対応が丁寧で初心者にもわかりやすいと評判です。関東を中心に関西と九州の情報もあります。
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第5位 生活向上WEB 全国対応の案件あり
生活向上WEBは全国の治験情報が検索できる大手サイトの1つです。健康な人向け疾病がある人向け両方の治験に加え、食品やコスメのモニターもあります。治験情報の他に健康に関するアンケート等も行っています。
検索情報が細かく設定されているのはもちろん、フリーワードでの検索も可能です。応募後治験の参加者に選ばれると電話で詳しい案内があります。
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第6位 V-NET 症状別に治験を検索
V-NETは電話対応や説明に力を入れていて、治験バイト初心者でも安心して登録や募集ができるサイトです。治験に関するコラムを読むことができたりと、治験についての知識を深めることもできます。
健康な人向けと疾患がある人向けの治験があり、疾患がある場合はぜんそくやうつそれに糖尿病など症状別に検索できるようになっています。また治験施設の特集などもあり、治験を受けるイメージがつかみやすいです。
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第7位 QLife 初心者向けの案件が多め
QLifeは病院検索や薬検索ができる総合医療メディアですが、治験情報も沢山見ることができます。通院が1回だけといった負担が少ない初心者向けの案件も多数掲載されています。
サイトへの登録は必要なく、まずは気になる治験情報を選びアンケートに答える形で応募します。検索機能が多彩とは言えませんが、対象年齢と症状が大きく表示されているので見やすいです。
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第8位 インクロム 関東と関西の治験中心
インクロムは約40年にも渡り治験事業を行う老舗です。治験を受ける人を募集するだけでなく治験の運営なども手掛け、医療施設とも強いネットワークを持ちます。
健康な方向けと疾病がある方向け2つのサイトに分かれているので目当ての治験を探しやすいです。健康な方向けの治験は大阪、疾病がある方は大阪と東京の治験から選べます。医療法人平心会による治験専用の3つの施設のいずれかで治験が行われ、健康診断や説明での待ち時間が少ないのも特徴です。
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治験バイトには女性向けもある
治験バイトは健康な成人男性だけしか参加できないと思っている方もいるかもしれません。
治験はまず最初のフェーズで健康な人を対象に薬を飲んでもらい、安全性を確認してから次のフェーズでその薬の効果が期待できる疾患を持った人を対象に再度治験を行うのが一般的です。最初のフェーズの対象者は健康な成人男性が対象になるので、健康な男性が募集されていることは確かに多いです。これは女性が万が一妊娠していた時のリスクを考えてのことでもあります。
ただ女性が治験に参加できないわけではありません。女性特有の病気の治療薬の場合対象者もおのずと女性になります。さらにサプリメントや化粧品それにダイエット食品などの治験では、女性の方が求められます。
女性で治験バイトを希望する方も諦めずに、募集サイトで女性対象の治験を探してみるようにしてください。
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治験バイトのメリットと注意点
治験バイトはある程度気軽に参加できるものもありますが、一般的な単発バイトをするような感覚ではなかなか参加できません。メリットと注意点をしっかり理解したうえで、納得した場合にのみ挑戦するようにしたいです。
メリット
まず治験バイトのメリットからまとめました。
・報酬が高額な傾向
・入院型の場合は治験期間の衣食住を確保してもらえる
・新薬や新商品をいち早く試せる
・社会貢献ができる
高額な報酬は治験に参加するきっかけになることが多いようです。特に入院型の場合は拘束時間が長いこともあり1日1万円から3万円の報酬が一般的で、短期バイトをするより稼げます。また入院している間は食事など衣食住に関わるものは主催者側で負担してもらえますし、DVDやマンガなど空き時間にのんびり過ごすためのアイテムも提供されることがあります。
また承認前の新薬や新商品を一足先に試せるメリットもあります。新しい薬を試すのは勇気が要ることですが、例えばダイエット製品や美容や健康のためのサプリメントならぜひ試してみたいと思う人もいるでしょう。
そして何より治験バイトは社会貢献になります。自分が治験に参加することで将来病気に苦しんでいる人を助けられるかもしれない。こういった使命感をもって治験に参加する方も沢山います。
注意点
治験に高額な報酬が支払われるのはやはりリスクもあるからです。先程も触れたように治験は安全面に最大限注意して行われますが、絶対安全だとは言い切れません。
・副作用が出ることがある
・治験期間中の行動が制限される
・プラセボを飲まされることもある
・応募したら必ず参加できるわけではない
薬である以上何らかの副作用が出る可能性は常にありますし、副作用がどれくらいの強さで出るのかは人によります。薬を服用したことでどんな作用が出るかは飲んでみないとわからないところもあるので、副作用のリスクについては特によく考えたうえで参加するかどうか判断してください。
また治験を受けるとある程度普段の行動に制限がかかります。入院中は治験が終わるまで決められた施設で生活するのはもちろん、通院型でも診察などの予定が定期的に入ります。スケジュールに融通をつけにくい仕事をされている場合は、そもそも参加が難しくなることもあるでしょう。
新薬の効果による病状改善を期待して治験に参加する場合は、薬ではなくプラセボを飲まされる可能性があることも覚えておいてください。プラセボは偽薬のことでこれを飲んでも何の効果もありませんが、治験では投薬後の症状を比較するために実薬を飲むグループとプラセボを飲むグループにわけられます。自分がどちらを飲むかは選べないし教えてももらえないので、新薬を必ず試せるわけではありません。
そして治験は応募したら必ず受けられるものではなく、事前の健康診断などを元に参加できるかどうか決められます。スケジュールを調整しておいても選ばれなかったり、治験が急にキャンセルになったりすることもあるので確実に報酬を手にしたい場合にはあまり向きません。
安全性とは関係ないものの東京や大阪といった大都市圏で行われる治験が圧倒的に多いので、地方にお住まいの方はなかなか参加できる治験が見つからないことも考えられます。
まとめ
治験バイトと聞くと敷居が高く感じるかもしれませんが、気軽に応募できるサイトは沢山あり治験の内容も様々です。社会貢献にもなりますし、時間に余裕があるなら一度参加を検討してみてはいかがでしょうか。
その場合はぜひここで紹介した治験バイトを募集しているサイトのランキングを参考にしてください。自分に合ったサイトに登録することで、参加できそうな治験を見つけやすくなります。
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